神経の話
子猫のけいれん‐2‐
第一選択の抗けいれん薬の血中濃度が安定するまで、つなぎとして、別の抗けいれん薬を併用すると、発作は完全ではなくても減ることがほとんどだ。ときどき発作が起きるときは、点鼻薬を使ってもらう。 最初に第一選択の抗けいれん薬を開 […]
子猫のけいれん‐1‐
仔猫がけいれんを起こすというとき、遺伝性、先天性、感染症といった原因を思い浮かべる。 猫のてんかんの診断は、国際標準の犬のてんかん診断の基準に基本的には則るものとされており、それに従った検査で異常が検出されない場合、脳の […]
犬の認知症は、客観的に評価することができる。
人間同様に、ペットの犬や猫にも認知症(認知機能不全症候群)があることは、飼い主に普通に認識されるようになってきている。ただし、認知症の症状や発症時期は、様々だ。我が家の犬が認知症かもしれないと、どの段階で疑えるかは、飼い […]
てんかんを持つ動物とその家族を支えよう(アニマル・パープルデー)。
毎年、3月26日は、「てんかんを持つ動物とその家族を、ひとりぼっちにしない」を合言葉に、動物のてんかんの啓発を行う日と定められている。 てんかんを持つ人間の患者さんは、100人に1人の割合だ。日本では、だいたい100万人 […]
脳脊髄液の流れには、柔軟性がある。
脳と脊髄は、ひと続きの構造だ。脊髄をしっぽの方までたどって行くと先細りになる。その表面を覆っている膜は、最終的に糸のようになって、しっぽの骨に繋がれる。こんな形をしている脳と脊髄は、その周りを液体で囲まれている。岩場に根 […]
犬の頭痛について考えた。
2013年に発表された、犬の頭痛についての論文を読んでみた。 → https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24033420 犬は、コッカ―スパニエル(5歳、雌)。症状は次の通り。不安な様子 […]
脊髄空洞症は、実は多くの犬がもっているかもしれない。
犬の体格の多様性は、体高や体長のみならず、頭の形にも現れている。 キャバリアは、後頭部に発育不全が生じることが多い。脳のサイズに対して後頭部の骨が小さい。脳は逃げ場を求めて脊髄の方に押しやられて食い込む。脳脊髄液の流れは […]
「発作」とは、「けいれん」のことだけではない。
「てんかん」とは、簡潔に言えば、『いろいろな原因で、“てんかん発作”を繰り返す慢性の脳の病気』ということになる。 では、“てんかん発作”とは何か。その前に、そもそも「発作」という用語はどういう意味か?犬の「てんかん」を定 […]
「てんかん」が定義されている動物は、犬だけ。
国際獣医てんかん特別委員会(IVETF)という組織があり、その組織が、犬の「てんかん」の定義、分類、用語に関する論文を2015年に発表している。そこに記載されている「てんかん」とは、以下のように定義されている。 『てんか […]