神経の話
認知症用のサプリメントは症状が軽いうちから始めた方がいいが、ある程度進行してからでも効くことはある。
診察台の上で興奮気味になる高齢な犬とよく遭遇する。顔に手を近づけただけで咬もうとする。抱こうにも嫌がってジタバタする。鳴き声を上げる。慎重な扱いが必要だ。脳の中のストッパーが外れたみたいに、放っておけば駆け出してしまいそ […]
犬の髄膜腫の治療成績は、年々向上しているので、手術は選択肢として現実味を帯びてきている。
高齢な犬がけいれんを起こしたり、さらに、発作がないときにグルグルと回ったりするとき、脳腫瘍か、脳炎か、脳梗塞か、だいたいこの3つが予想される。構造的てんかんと考えて、抗てんかん薬を開始する。飲み薬と緊急用の点鼻薬。構造的 […]
高齢の犬でも特発性てんかんは起こり得る。ただし、大脳徴候と発作型の変化を見過ごさないようにする。
セオリーに従えば、高齢犬がけいれん発作を起こしたら脳腫瘍は必ず疑う。しかし、高齢の犬でも特発性てんかんは珍しくない。おそらく遺伝的にてんかんの素質は持っていながら、高齢になるまでたまたま発症しないということなのだろう。 […]
犬が初めて発作を起こしたときに、心に留めておいてほしいこと。
一緒に暮らす犬が、発作を起こしたら、きっと動転する。どうしていいかわからないはずだ。しかし、発作は、必ずといっていいほど、そのうち止まる。まずは、落ち着くこと。そして、発作の様子を動画に撮る。都合がついたら、それをかかり […]
口部顔面自動症。引きつったり、ピクピクしたり、猫のけいれんは顔から始まることがある。
状態の安定している、てんかんを持つ若い猫が発作を起こす。猫の特発性てんかんは5割以下。若くても構造的てんかんは十分に考えられる。抗けいれん薬の血中濃度を測定して、上限まで増量できる余地があるかを評価する。さらに、脳脊髄液 […]
腰や足がピリピリする。犬の脊髄から枝分かれする神経が圧迫されたときに現れる症状を神経根徴候と言う。
何度か突然後ろを振り返って、唸りながら腰のあたりをガジガジと咬む。その行動は、目が覚めている間だけでなく、睡眠時に起きることもある。眠っているのに、急に起き上がって、咬む。かじっている腰の一部の毛が薄くなっったり、カサブ […]
子猫のけいれん‐3‐
発作がまったく見られなくなれば、念のため手元に置いてもらった併用薬を使うこともない。メインの抗けいれん薬だけで安定すれば、ひとまずは落ち着いた生活を送ることができる。ただし、これで解決ではない。やっとスタートラインに立っ […]
震える白い犬(ホワイトシェイカーシンドローム)。
全身の震えは、体が痛そうだと、飼い主は感じるようだ。来院時は、当然、緊張による震えがある。そして、その緊張によって、痛いところがあったとしても、なかなかそれを表現してはくれない。それどころではないという心境だろう。本当に […]
子猫のけいれん‐2‐
第一選択の抗けいれん薬の血中濃度が安定するまで、つなぎとして、別の抗けいれん薬を併用すると、発作は完全ではなくても減ることがほとんどだ。ときどき発作が起きるときは、点鼻薬を使ってもらう。 最初に第一選択の抗けいれん薬を開 […]
子猫のけいれん‐1‐
仔猫がけいれんを起こすというとき、遺伝性、先天性、感染症といった原因を思い浮かべる。 猫のてんかんの診断は、国際標準の犬のてんかん診断の基準に基本的には則るものとされており、それに従った検査で異常が検出されない場合、脳の […]








