行動の話

行動の話
2ヶ月で5割減、8ヶ月で9割減。トイ・プードルの尾追い行動は、診療開始からじわじわと改善していった。

3歳を迎えたトイ・プードルは、診療開始から8ヶ月で、問題行動がほぼなくなった。幼齢期のころから自分の尾を気にする仕草があり、そして、クルッと回る、尾追い行動が見られていた。そのうち、不快なときや葛藤を感じたときに、特にそ […]

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吠えに対して、エネルギー発散不足の解消に取り組んでいた犬。不安や恐怖の感情も持ちあわせていることがわかり、別のアプローチも追加した。

スケジュールを立てる能力を持っている動物は、人間だけなのだそうだ。誰と会う、何をする。未来を計画して、期日を決める。これが、人間と他の動物を分ける特徴の一つらしい。他の動物は、先を見越した行動はとらないとされている。ただ […]

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若い犬の尾追い行動。早めに気づいて、飼い主の関わり方を適切に変えることが、将来の問題行動を防ぐことに役立つ。

5ヶ月齢の小型犬MIXが健診で来院した。ひとしきり診察をして、その終わり際に、飼い主からちょっとした相談を受けた。ぐるぐるとしっぽを追いかけることがあって、それがなぜなのか、ということだった。尾追い行動だ。尾追い行動は、 […]

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常同行動には、薬物療法が絶対的に必要。ダックスの体の傷は、心の傷になってしまった。

去勢手術の後から患部をしきりに気にするようになってしまった2歳のダックスは、元々吠えることが多かった。窓から見える鳥、インターホンの音、来客。これらがスイッチとなっていた。周りの音をかき消すほどの声量と、部屋中に響き渡る […]

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前に進みたいけど、進めない。散歩中の犬の葛藤。犬とすれ違うとき、どう対処すればよいか。

犬の散歩中、遠くから同じように、犬の散歩をしている人がこちらに向かってくる。このままだと、至近距離ですれ違うはずだ。こっちの犬の耳が前に向く。前方に注目しているのがわかる。目の色が変わった。あっちの犬の存在に気づいたのだ […]

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家庭に子どもが増えたとき、犬の心身に起こる変化。新たな秩序に慣れるまで、待つ心構えが必要だ。

家庭に人間の子どもが新たに生まれて加わることは、犬にとってはおおきな環境変化だ。今までいなかった別の生き物が、突然家の中にいる。元々不安感が強く、怖がりな性格の犬であれば、この変化にすぐにはついていけないことが多い。 し […]

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不安を抑えたり、睡眠に入りやすくしたり、薬の効果は、その日、そのとき、その犬や猫によって様々なので、微調整が肝になる。

16歳の柴犬は、右側にぐるぐる回る。そのうち、尻もちをついて、それでも右を向こうとするので、起き上がれない。そこでイライラして、泣き叫ぶ。そんなことを、家でも繰り返すらしい。鳴り響く悲鳴に飼い主は、辟易としていた。 眼を […]

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人間のメニエール病に似ている病気を、犬では前庭障害と言う。脳に異常がないと判断されれば、三半規管だけのトラブルを疑う。

他院で処方された、かゆみ止めの薬を飲んでから、ふらつくとのこと。14歳のトイプードルは、アレルギー性皮膚炎を持っているようだった。薬が原因でふらついているということであれば、内臓に影響が及んだのかもしれない。そう考えて、 […]

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高齢犬の夜鳴き。まだまだ元気なこの犬は、運動が減ってしまい、エネルギーがあり余っていた。たくさん走らせる。単純だが、これが解決法だった。

飼い主とその付き添いの人たちと一緒に病院の外に出て、その犬と散歩してみた。飼い主たちには、まず、近くで見てもらった。よく歩く。砂利の駐車場にまばらに生えた草のニオイをくんくんかぎながら、散策している。この犬の意識は、周囲 […]

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プードルの尾追い行動。飼い主の前向きな姿勢が改善をたぐり寄せる。初期対応はすでにしてくれていたようなもので、あとは薬物療法だけだった。

4ヶ月齢で迎えたころから、しっぽの方をしきりに気にする様子が見られていたトイ・プードル。成犬になってもその行動は治まらず、トリミングの後に、特にその程度がひどくなり、激しくグルグル回るようになってしまったとのことだった。 […]

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