高齢の犬でも特発性てんかんは起こり得る。ただし、大脳徴候と発作型の変化を見過ごさないようにする。
セオリーに従えば、高齢犬がけいれん発作を起こしたら脳腫瘍は必ず疑う。しかし、高齢の犬でも特発性てんかんは珍しくない。おそらく遺伝的にてんかんの素質は持っていながら、高齢になるまでたまたま発症しないということなのだろう。 […]
犬猫の不安障害に関するアメリカのデータを、秦野市に当てはめてみた。
犬と猫の不安障害のデータがアメリカにはあるらしい。2013年の論文だが、それによると、犬の29%に何らかの不安障害の経験があるそうだ。また、別の論文では、これも2013年のものだが、飼い主の78%が、猫に何らかの不安行動 […]
犬が初めて発作を起こしたときに、心に留めておいてほしいこと。
一緒に暮らす犬が、発作を起こしたら、きっと動転する。どうしていいかわからないはずだ。しかし、発作は、必ずといっていいほど、そのうち止まる。まずは、落ち着くこと。そして、発作の様子を動画に撮る。都合がついたら、それをかかり […]
認知症を思わせる犬の診療の進め方。脳や体の病気、痛み、心理的要因、すべてを並行して考える。
寝つかない、徘徊する、音に敏感になった。高齢の犬に見られるようになった行動の変化に対して、認知症を疑って認知機能不全の評価を行う。結果が基準値以下だった場合、その時点で完全に認知症を否定はしないが、ひとまず頭の片隅に置い […]
口部顔面自動症。引きつったり、ピクピクしたり、猫のけいれんは顔から始まることがある。
状態の安定している、てんかんを持つ若い猫が発作を起こす。猫の特発性てんかんは5割以下。若くても構造的てんかんは十分に考えられる。抗けいれん薬の血中濃度を測定して、上限まで増量できる余地があるかを評価する。さらに、脳脊髄液 […]
猫の様子がおかしいとき、その原因が行動か神経かまで絞れたら、使える薬がある。
留守中のペットの様子はカメラがあってもすべてを把握できるとも限らない。外出先から戻って来て、猫の様子がおかしいことに気づくことがたまにある。トイレ以外の場所で粗相をしていたり、暗いところに隠れたがったり。そんな光景が帰宅 […]
複数の犬が同時に吠える。その原因が社会的促進であることを見分ける一つの方法。
複数の犬に一斉に吠えられると、圧倒される。ペットホテルなどで複数の犬を預かったとき、人の気配や物音に反応して、ほぼ同時に吠え出すことがある。小型犬の甲高い吠え声は、眼の奥が揺れるほどに響く。同時に、感情が負の方向に揺さぶ […]
高齢な小型犬が鳴く理由。認知症なのか、感情的な行動なのか。
「急に鳴くようになったんですが、認知症でしょうか?」 高齢犬が鳴くと言えば、認知症を最初に思い浮かべる。詳しい話を聴く前に、先入観を持たないようにと、質問票を使って認知症の評価を行う。 所定の質問項目に答えてもらい、それ […]
犬が攻撃する理由は、9種類ある。
攻撃の定義は、「 ”自らの目的を敵に強制” するために、戦力を行使する行動 」である。唸ったり、咬んだりする行動。犬の場合、これが攻撃行動ということになる。 犬が嫌がることをされて、最初は我慢していても、ついに繰り出す攻 […]
腰や足がピリピリする。犬の脊髄から枝分かれする神経が圧迫されたときに現れる症状を神経根徴候と言う。
何度か突然後ろを振り返って、唸りながら腰のあたりをガジガジと咬む。その行動は、目が覚めている間だけでなく、睡眠時に起きることもある。眠っているのに、急に起き上がって、咬む。かじっている腰の一部の毛が薄くなっったり、カサブ […]