神経の話
自律神経に作用する甲状腺ホルモンは、神経病を思わせる症状を現す。でも、その神経症状は、他の病気が原因になっていることもあり得る。

交感神経とか副交感神経とか、こういった自律神経に関わる疾患は神経病を思わせる症状を見せる。喉元にある甲状腺という小さな器官は、ホルモンを作って血液の中に流し込んで全身に行き渡らせる。この甲状腺ホルモンは自律神経のうちの交 […]

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行動の話
犬は人間に嫌がらせをするか、を考えてみたが、本質はそこではないことに気付いた件。

「うちの犬、嫌がらせをするんです。」という人をメディアで見かけたことがある。犬が嫌がらせをするとは、考えたこともなかったので、本能的に引っかかるものがあったのだが、その続きを聞いてみると、トイレ以外の場所で排泄をするとい […]

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神経の話
特発性てんかんの管理の際の原則:血中濃度の定期的な測定と減薬しない説明

特発性てんかんと診断されて、抗てんかん薬を服用して安定していた犬の減薬をしたことがある。飼い主の負担を勝手に想像してよかれと思ってのことだったが、発作を起こした。薬は25%の減量だった。 慌てて薬を元の量に戻して飲ませて […]

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行動の話
ツールとエールを携えて、飼い主とペットの長距離マラソンに伴走する。それが行動診療。

当院の行動診療を受けられる方は、事前にたくさん勉強されている。それだけ悩みは深刻なのだ。いろいろ調べて得た情報をもとにご家庭で懸命に対策をされたり、トレーニングの学校に通わせたりして、奮闘されてきている。診察時には満身創 […]

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神経の話
エネルギー利用の鍵となる「通貨」を補給すると、高齢な動物の生理・運動機能を高めてあげることができる。

回りながら歩き、前足が裏返って甲を床に引きずる。フードを食べようとしても距離感がつかめないようで、ついばむようにして口が床にぶつかる。こんな症状が高齢な犬に見られたら、認知症、脳梗塞、脳腫瘍、加えて、運動機能の低下の可能 […]

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行動の話
グルグル回ってしっぽや腰を咬む。常同障害か、脊髄疾患か、てんかんか。もはやきっかけはわからないが、整理して診療を進める。

自分のしっぽや太ももを咬むという行動は、犬では見かけることがある。柴犬はそもそも尾追い行動がよく見られる犬種として有名だが、他の犬種でもあり得る。咬み過ぎて流血することもある。ひどくなると、首輪から垂れているリードが腰や […]

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神経の話
小型犬が震える、怖がっている、キャンと鳴く。そんなときは、後頭部から首にかけての異常もあるのかもしれない。

構造的てんかんの鑑別のために大学病院を受診して、明らかな異常がないということで特発性てんかんと診断されることは、若くても高齢でも犬ではよくある。 MRIでは頭部全体を撮影するので、大脳だけでなく小脳や延髄、頭蓋骨に形の異 […]

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行動の話
攻撃を発動させないために、犬がくわえた物の取り返し方をマスターしておこう。

そもそも「ちょうだい」のコマンドで口から物を出すことを教えておいて、それができていればよいが、それができていないときはとにかく丁寧に取り返すしかない。 特に犬は物を守る本能が強い。取り上げる行為は飼い主に対する不信感を植 […]

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神経の話
犬の脳炎は症状を出したり出さなかったりするので、けいれんが増えたときはMRIと脳脊髄液検査をした方がいい。

若い小型犬がけいれんを起こしたとき、一般的な検査で特発性てんかんと暫定的に診断し、抗けいれん薬を開始することが多い。でも、しばらく安定していたのにあるとき群発発作を起こす。こんなとき、もしかして脳炎かもしれないと考える。 […]

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行動の話
子犬の夜鳴きに困ったら、何を置いても、遊ぶ、遊ぶ、遊ぶ。

毎日これが続くのかと思ったら途方に暮れた。でも、過ぎてしまえばそんなこともあったなぁで終わってしまう。毎日3時間おもちゃで遊び続けた。真剣におもちゃを投げたり引っ張りっこをした。犬はいつの間にか落ち着いた。気が済んだのだ […]

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