犬の髄膜腫の治療成績は、年々、向上しているので、手術は、選択肢として現実味を帯びてきている。
13歳のトイ・プードルが、突然けいれんを起こした。さらに、発作がないときに、右側にグルグルと回る。脳腫瘍か、脳炎か、脳梗塞か。だいたいこの3つが予想される。構造的てんかんとして、抗てんかん薬を、早速、開始した。2種類の飲 […]
犬がなぜ攻撃行動を起こすのかについて、情報の背景を知って、選び取ってほしい。
パラダイムシフトは起きている。 犬の攻撃性の治療には、「犬の優位性を抑える」とか、「主従関係を重視する」という考え方を支持する傾向が、いまだに少なからずある。 これは、これまで、” 飼い主より先に犬に食事を与えたり、散歩 […]
高齢の犬でも、特発性てんかんは起こり得るのではあるが、変化を見過ごしてはならない。
セオリーに従えば、高齢犬がけいれん発作を起こしたら、脳腫瘍は必ず疑う。しかし、高齢の犬でも、特発性てんかんは、珍しくないらしい。おそらく遺伝的にてんかんの素質は持っていながら、高齢になるまでたまたま発症しないということな […]
犬猫の不安障害に関するアメリカのデータを、秦野市に当てはめてみた。
犬と猫の不安障害のデータがアメリカにはあるらしい。2013年の論文だが、それによると、犬の29%に何らかの不安障害の経験があるそうだ。また、別の論文では、これも2013年のものだが、飼い主の78%が、猫に何らかの不安行動 […]
犬が初めて発作を起こしたときに、心に留めておいてほしいこと。
一緒に暮らす犬が、発作を起こしたら、きっと動転する。どうしていいかわからないはずだ。しかし、発作は、必ずといっていいほど、そのうち止まる。まずは、落ち着くこと。そして、発作の様子を動画に撮る。都合がついたら、それをかかり […]
徘徊する柴犬(行動か疾患か、診断の進め方)
寝つかない、徘徊する、音に敏感になった。高齢の柴犬に最近見られるようになった、行動の変化。認知症を疑った。そこで、認知機能不全の評価を行った。結果は、14点。基準では、16点以上で認知機能不全を疑う。したがって、現時点で […]
猫のけいれんは、顔から始まることがある(口部顔面自動症)。
状態の安定していた、てんかんを持つ若い猫が、発作を起こしたと、飼い主から連絡が入った。抗けいれん薬を開始して、6ヶ月ほど経っていた。ずっと落ち着いていたのだが、この2週間で、3~4回、発作が起きているとのことだった。 最 […]
猫の動きがおかしいとき、使える薬がある。
家を留守にしていて、外出先から戻って来てから、猫の様子がおかしいということで、飼い主がその猫を連れてやって来た。猫に不自然なところはない。行動の問題か、神経の問題か、どちらかのような印象だった。トイレ以外の場所で粗相をし […]
競い合うプードル(社会的促進)。
複数の犬に一斉に吠えられると、圧倒される。ペットホテルで預かった同居のトイ・プードル2頭は、若さ故なのか、元気に吠える。同居だから、2頭一緒の方が落ち着くかと思って、同部屋にした。彼らは、人の気配や物音に反応して、ほぼ同 […]
鳴くヨーキー(恐怖と不安)。
「急に鳴くようになったんですが、認知症でしょうか?」 小さな犬を抱えた飼い主は、診察室に入ってすぐ、こう言った。15歳のヨークシャーテリアが、ちょこんと診察台の上に置かれた。高齢犬が鳴くと言えば、認知症を最初に思い浮かべ […]