犬の食べムラにどう対応するか。気にかけすぎることが逆効果になる犬もいる。毅然とした関わり方を身につけよう。
自宅ではフードをなかなか食べないとか、食べムラがあるとか、犬の食べ具合とか食べ方とかで飼い主は悩むことがある。 フードをあげてもすぐに食べず、しばらくして見に行っても食器の中にはほとんどそのまま残っている。フードが散らば […]
心臓病を持つ高齢猫は倒れることがある。だが、その症状は神経病にも似ている。すべてのバランスをとりながら管理をする。
猫の心臓病と言えば肥大型心筋症だ。若くても高齢でも発症する。そういう猫が倒れた場合、失神か血栓塞栓症を疑う。ふらっと倒れるなら失神だろう。血栓塞栓症は後ろ足の付け根のあたりで大動脈に血栓が詰まって、そこから先は麻痺するの […]
犬が犬とどう関わるかは、犬同士の触れ合いの中でわかり合うもので、それを人間が犬に教えることはできないのかもしれない。
犬が散歩中などに他の犬を見かけると走り出して向かっていこうとする。その様子からすると表情はうれしそうだし、しっぽを振っているし、少なくともネガティブな感情は見て取れない。興味があって遊びたいのだろうと解釈できる。でも、咬 […]
自律神経に作用する甲状腺ホルモンは、神経病を思わせる症状を現す。でも、その神経症状は、他の病気が原因になっていることもあり得る。
交感神経とか副交感神経とか、こういった自律神経に関わる疾患は神経病を思わせる症状を見せる。喉元にある甲状腺という小さな器官は、ホルモンを作って血液の中に流し込んで全身に行き渡らせる。この甲状腺ホルモンは自律神経のうちの交 […]
犬は人間に嫌がらせをするか、を考えてみたが、本質はそこではないことに気付いた件。
「うちの犬、嫌がらせをするんです。」という人をメディアで見かけたことがある。犬が嫌がらせをするとは、考えたこともなかったので、本能的に引っかかるものがあったのだが、その続きを聞いてみると、トイレ以外の場所で排泄をするとい […]
特発性てんかんの管理の際の原則:血中濃度の定期的な測定と減薬しない説明
特発性てんかんと診断されて、抗てんかん薬を服用して安定していた犬の減薬をしたことがある。飼い主の負担を勝手に想像してよかれと思ってのことだったが、発作を起こした。薬は25%の減量だった。 慌てて薬を元の量に戻して飲ませて […]
ツールとエールを携えて、飼い主とペットの長距離マラソンに伴走する。それが行動診療。
当院の行動診療を受けられる方は、事前にたくさん勉強されている。それだけ悩みは深刻なのだ。いろいろ調べて得た情報をもとにご家庭で懸命に対策をされたり、トレーニングの学校に通わせたりして、奮闘されてきている。診察時には満身創 […]
エネルギー利用の鍵となる「通貨」を補給すると、高齢な動物の生理・運動機能を高めてあげることができる。
回りながら歩き、前足が裏返って甲を床に引きずる。フードを食べようとしても距離感がつかめないようで、ついばむようにして口が床にぶつかる。こんな症状が高齢な犬に見られたら、認知症、脳梗塞、脳腫瘍、加えて、運動機能の低下の可能 […]
グルグル回ってしっぽや腰を咬む。常同障害か、脊髄疾患か、てんかんか。もはやきっかけはわからないが、整理して診療を進める。
自分のしっぽや太ももを咬むという行動は、犬では見かけることがある。柴犬はそもそも尾追い行動がよく見られる犬種として有名だが、他の犬種でもあり得る。咬み過ぎて流血することもある。ひどくなると、首輪から垂れているリードが腰や […]
小型犬が震える、怖がっている、キャンと鳴く。そんなときは、後頭部から首にかけての異常もあるのかもしれない。
構造的てんかんの鑑別のために大学病院を受診して、明らかな異常がないということで特発性てんかんと診断されることは、若くても高齢でも犬ではよくある。 MRIでは頭部全体を撮影するので、大脳だけでなく小脳や延髄、頭蓋骨に形の異 […]