犬が犬とどう関わるかは、犬同士の触れ合いの中で、わかり合うもので、それを人間が犬に教えるということは、できないのかもしれない。

うちの犬は、散歩中や外出時など、他の犬を見かけると、走り出して向かっていこうとする。その様子からすると、表情はうれしそうだし、しっぽを振っているし、少なくとも、ネガティブな感情は見て取れない。興味があって、遊びたいのだろうと、こちらとしては解釈している。

他の犬との関わり方がわからないのかもしれない。遊びたいのだとしても、いきなり全速力で走り寄って来られては、相手の犬にしてみれば、かなり驚くはずだし、うちの犬は「ヤバい奴」と思われるに違いない。だから、犬が遠目に見えたら、リードを短く持って、制止している。

たとえ、遊びたくて駆け寄っているのだとしても、怪我をさせてしまうかもしれない。それが心配で、他の犬と今まで触れ合わせたことがない。犬との関わり方を犬に教えるのは、おそらく人間では限界がある。犬同士でわかり合うしかない。その思いに至るまでに、時間がかかってしまった。

ついに、信頼して任せられる場所を見つけた。怪我のないように、絶妙な匙加減で、犬と犬との接触をコントロールできるトレーナーの先生。そして、犬との関わり方を、犬に教えることができる、犬の先生。最強コンビが常駐する保育園。定期的に預けて、うちの犬の世界が広がる過程を、この目で見ていきたい。