神経の話
振り返るプードル(神経根徴候)。

一日のうちに、何度か突然後ろを振り返って、唸りながら腰のあたりをガジガジと咬む。その行動は、目が覚めている間だけでなく、眠っている時にも起きていた。眠っているのに、急に起き上がって、咬む。診察に訪れたのは、推定5歳のクリ […]

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行動の話
鋭いプードル(吠えに対する初期対応)。

穏やかな昼下がり。ソファの上で、体を折りたたんで休んでいる。突然、その若いトイ・プードルは、ぱっと頭を上げ、窓の方に目をやる。柔らかな陽が差し込んでいるだけのようだが、黒々とした瞳の奥は、はっきりとした意思を持っている。 […]

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神経の話
高ぶる黒猫(子猫のけいれん‐3‐)

3週間後、発作はまったく見られなくなっていた。念のために手元に置いてもらった併用薬は、一度も使わなかったとのこと。メインの抗けいれん薬だけで安定したようだ。これで、ひとまずは落ち着いた生活を送ることができる。ただし、これ […]

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神経の話
震える白い犬(ホワイトシェイカーシンドローム)。

全身の震えは、体が痛そうだと、飼い主は感じるようだ。来院時は、当然、緊張による震えがある。そして、その緊張によって、痛いところがあったとしても、なかなかそれを表現してはくれない。それどころではないという心境だろう。本当に […]

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神経の話
高ぶる黒猫(子猫のけいれん‐2‐)。

第一選択の抗けいれん薬の血中濃度が安定するまで、つなぎとして、別の抗けいれん薬を併用して4日。発作は完全に消えた。その間、ときどき点鼻薬を使うことはあったが、そのときの発作は軽かったとのこと。それ以降、発作の完全消失は、 […]

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神経の話
高ぶる黒猫(子猫のけいれん‐1‐)。

虹彩の黄色みが強い幼い黒猫は、食後にけいれんを起こすことが多いという主訴で来院した。体格は適正で、診察時の様子に変わったところは見られない。6ヶ月齢未満の猫でけいれんと知って、遺伝性、先天性、感染症といった原因を思い浮か […]

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行動の話
怖がるプードル(全般性不安障害)。

そのプードルは、これまで何度か、体が痛そうとか、震えているとかで来院し、診察や検査をしても、明らかな異常が認められずにいた。 あるとき、どうやら、大きな音がした後や、雷の日、そして、その翌日に、そういった症状が見られてい […]

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神経の話
犬の認知症は、客観的に評価することができる。

人間同様に、ペットの犬や猫にも認知症(認知機能不全症候群)があることは、飼い主に普通に認識されるようになってきている。ただし、認知症の症状や発症時期は、様々だ。我が家の犬が認知症かもしれないと、どの段階で疑えるかは、飼い […]

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行動の話
不安のない診察のために。~fear free pre-visit pharmaceuticals~

「怖がって震えている動物に、なぜ何も対策をせずに処置をするのか。」 アメリカの動物病院では、犬や猫に、躊躇なく鎮静剤を使うことが知られている。アメリカでは、大型犬が多く、保定に人員を要することと、動物に優しくというコンセ […]

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行動の話
人間への従順性には、2通りある。

従順とは、おとなしく、素直で、逆らわない性質や態度のことを言う。自己主張しないとか、他人の言いなりだとか、人間界では、ネガティブなニュアンスで使われることのある言葉だ。一方、人間以外の動物界ではどうだろうか。動物での「従 […]

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