行動の話
問題行動の診療(ビーグルの吠え)【2】

前回は、吠えのきっかけを5つ考えました。 要求(社会的、生物学的、環境的)または関心を求める行動 障壁に対する不満(閉じ込められていることへの不満) 分離不安 社会的促進(他の犬の吠えに同調した吠え) 来院や動物病院、ト […]

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行動の話
問題行動の診療(ビーグルの吠え)【1】

2021年11月、ビーグル(2歳の去勢オス)の吠えの行動診療を行いました。 ペットホテルやシャンプーで預けている最中の吠えの行動についてのご相談でした。 特に、ケージの中で待機している時と、人が通りかかった時に吠えること […]

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行動の話
子犬を迎えたら、してほしいこと。

2~3ヶ月齢(8~12週齢)くらいの子犬は、とても好奇心が旺盛だ。同時に、刺激に対して敏感でもある。この時期に、適切な接し方をしておくと、後々、比較的寛容な性格になることが知られている。時機を逃すと、子犬の心は冷めた鉄の […]

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行動の話
猫と暮らすとき、行動特性を知れば、うろたえない。

猫は、群れることを嫌い、単独行動を好む。1万年前に祖先から枝分かれした後も、その行動特性は、変わらなかった。 自分の身を自分で守り、ひとりで食料を獲得する。外敵に襲われにくい、獲物を見つけやすい高い場所に隠れる。身一つで […]

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行動の話
アルファシンドロームにとらわれているのは、人間の方だ。

ホッキョクオオカミは、北極圏にあるクイーン・エリザベス諸島に棲息する。あまりにも僻地なため、人間から迫害を受けてこなかった歴史がある。彼らは、人間を恐れることがなかったそうだ。自然な生態の観察が可能だった。 生態観察の結 […]

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行動の話
犬の成長は、ちぐはぐだ(ヘテロクロニー)。

家畜では、骨や筋肉、内臓、心理面などの発達は、それぞれバラバラに進行する。一斉に始まって、一定の速度で進行して、そろって完了するわけではない。発育のタイミングとスケジュールは、ズレている。人間と出会って、家畜化されたこと […]

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行動の話
犬は家畜化されて、変化した(家畜化症候群)。

人間が近づいても、怖がったり、攻撃したりしないでいられる動物の気質を、従順性と言う。従順性が比較的高いイヌ科の動物を集めて、交配を重ねた研究がある。アカギツネの中の、毛色が変異したギンギツネだ。50年後、体の形が徐々に変 […]

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行動の話
犬は、ルーティーンを好む。

コロナ禍で、動物たちの生活や精神状態に多大な影響が現れた。ステイホームやテレワーク。自宅で過ごす時間が長くなった飼い主は、多い。それまでの生活とは大きく変わった。その分、ペットとコミュニケーションをする時間が増えて、良い […]

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神経の話
脳脊髄液の流れには、柔軟性がある。

脳と脊髄は、ひと続きの構造だ。脊髄をしっぽの方までたどって行くと先細りになる。その表面を覆っている膜は、最終的に糸のようになって、しっぽの骨に繋がれる。こんな形をしている脳と脊髄は、その周りを液体で囲まれている。岩場に根 […]

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神経の話
犬の頭痛について考えた。

2013年に発表された、犬の頭痛についての論文を読んでみた。 → https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24033420 犬は、コッカ―スパニエル(5歳、雌)。症状は次の通り。不安な様子 […]

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