行動の話
高齢犬の夜鳴き。認知症ではなく運動が少なくてエネルギーがあり余っているからということもある。

高齢な犬が夜に鳴くというと認知症をまっさきに考えるが、そうとも限らないこともある。認知症が疑わしいのかどうかは専用の評価表に沿って見極めるが、診察時の様子を見ただけでもわかることがある。 落ち着いた様子で周りをキョロキョ […]

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神経の話
ピクピクと腰の皮膚が波打つ猫。ピリピリとしびれが走っているのかもしれない。知覚過敏で猫自身も驚く。

朝、突然走り出したという猫の体には、ある一つの徴候が見られていた。腰のあたりの皮膚がピクピクと動いている。ピンと来てある疾患を想い起した。その後の発生頻度や症状の展開には注意が必要だ。 しばらくの経過観察中に、背中の皮膚 […]

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行動の話
犬の尾追い行動の治療は、飼い主の前向きな姿勢が鍵となる。初期対応と薬物療法で改善をたぐり寄せる。

尾追い行動の予兆は幼齢期から見られている。しっぽの方をしきりに気にする様子。最初はこれである。それが成犬になっても治まらず、むしろ程度はひどくなり、激しくグルグル回るようになってしまう。MRIで頭からしっぽまで異常がない […]

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神経の話
変性性腰仙椎狭窄症。後ろ足の爪がすり減っているとピンと来る。高齢の中大型犬で見られる腰仙椎の異常。

犬が立ち上がるときにふらつく。持っている代謝性疾患によっては体調不良からそうなることもある。貧血、低血糖、発熱などなど。その場合は、全身のふらつきだろう。一方で、上半身だけとか下半身だけとか、体の前か後ろかどちらかだけの […]

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行動の話
パニックになった猫をきっかけとして、別の猫との関係性が悪化。文脈に沿った正当な方法をいくつか重ねることで改善を目指す。

猫が複数頭で生活する。その中で関係性がこじれることがある。例えば、何かをきっかけとして1頭がパニックを起こす。それを目撃した別の1頭が驚いて怒り出す。そこから2頭の激しい喧嘩が始まる。沈静化したとしても不安や恐怖、葛藤と […]

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神経の話
認知症の犬に消炎鎮痛剤を投与する2つの理由。関節痛に対する鎮痛効果と、脳の炎症説に対する消炎効果。

高齢な犬で急に立てなくなったり、震えと夜鳴きが始まったりというと、まっさきに認知症を疑う。早速抗酸化成分の入ったサプリメントを開始すると改善が見られることがある。このように、個体差はあるが、サプリメントで短期間に効果が現 […]

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行動の話
犬の食べムラにどう対応するか。気にかけすぎることが逆効果になる犬もいる。毅然とした関わり方を身につけよう。

自宅ではフードをなかなか食べないとか、食べムラがあるとか、犬の食べ具合とか食べ方とかで飼い主は悩むことがある。 フードをあげてもすぐに食べず、しばらくして見に行っても食器の中にはほとんどそのまま残っている。フードが散らば […]

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神経の話
心臓病を持つ高齢猫は倒れることがある。だが、その症状は神経病にも似ている。すべてのバランスをとりながら管理をする。

猫の心臓病と言えば肥大型心筋症だ。若くても高齢でも発症する。そういう猫が倒れた場合、失神か血栓塞栓症を疑う。ふらっと倒れるなら失神だろう。血栓塞栓症は後ろ足の付け根のあたりで大動脈に血栓が詰まって、そこから先は麻痺するの […]

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行動の話
犬が犬とどう関わるかは、犬同士の触れ合いの中でわかり合うもので、それを人間が犬に教えることはできないのかもしれない。

犬が散歩中などに他の犬を見かけると走り出して向かっていこうとする。その様子からすると表情はうれしそうだし、しっぽを振っているし、少なくともネガティブな感情は見て取れない。興味があって遊びたいのだろうと解釈できる。でも、咬 […]

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神経の話
自律神経に作用する甲状腺ホルモンは、神経病を思わせる症状を現す。でも、その神経症状は、他の病気が原因になっていることもあり得る。

交感神経とか副交感神経とか、こういった自律神経に関わる疾患は神経病を思わせる症状を見せる。喉元にある甲状腺という小さな器官は、ホルモンを作って血液の中に流し込んで全身に行き渡らせる。この甲状腺ホルモンは自律神経のうちの交 […]

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