行動の話
パニックになった猫をきっかけにして、もう一頭の猫との関係性が悪化したが、文脈に沿った正当な方法をいくつか重ねることで、早く改善した。

2頭の猫の関係がこじれた。それは、ひとつのきっかけからだった。自宅から病院に連れて行こうとして、1頭をキャリーケースに入れたら、中でパニックを起こした。飼い主も慌てて、キャリーケースからすぐに出した。それを目撃したもう1 […]

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神経の話
認知症の犬に消炎鎮痛剤を投与する2つの理由。関節痛に対する鎮痛効果と、脳の炎症説に対する消炎効果。

夜中に急に立てなくなって、震えと夜鳴きが始まったミニチュア・ダックス。16歳。まっさきに、認知症を疑った。早速、抗酸化成分の入ったサプリメントを開始した。そうしたら、2週間で改善が見られた。このように、個体差はあるが、サ […]

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行動の話
犬の食べムラにどう対応するか。気にかけすぎることが逆効果になる犬もいる。毅然とした関わり方を身につけよう。

自宅では、フードをなかなか食べないとか、食べムラがあるとか、飼い主を悩ませているプードルが、ペットホテルにやって来た。「あんまり食べないです。」との言葉とともに、1週間預かった。 初日は、フードをあげてもすぐに食べず、し […]

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神経の話
心臓病の高齢猫が倒れた。だが、その症状は、神経病にも似ている。すべてのバランスをとりながらの管理が始まった。

夜間病院へ駆け込んだ飼い主は、18歳の猫を連れていた。診察の結果、血栓塞栓症と診断された。適切な処置を受けた後、翌朝、その足で当院へやって来た。到着した猫は、落ち着いていた。 両側の股動脈は触ることができた。詰まっていた […]

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行動の話
犬が犬とどう関わるかは、犬同士の触れ合いの中で、わかり合うもので、それを人間が犬に教えるということは、できないのかもしれない。

うちの犬は、散歩中や外出時など、他の犬を見かけると、走り出して向かっていこうとする。その様子からすると、表情はうれしそうだし、しっぽを振っているし、少なくとも、ネガティブな感情は見て取れない。興味があって、遊びたいのだろ […]

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神経の話
自律神経に作用する甲状腺ホルモンは、神経病を思わせる症状を現す。でも、その神経症状は、他の病気が原因になっていることもあり得る。

交感神経とか副交感神経とか、こういった自律神経に関わる疾患は、神経病を思わせる症状を見せる。喉元にある甲状腺という小さな器官は、ホルモンを作って、血液の中に流し込み、全身に行き渡らせる。この甲状腺ホルモンは、自律神経のう […]

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行動の話
犬は人間に嫌がらせをするか、を考えてみたが、本質はそこではないことに気付いた件。

診察のときに、「うちの犬、嫌がらせをするんです。」と相談を受けたことがある。犬が嫌がらせをするとは、考えたこともなかったので、本能的に引っかかるものがあったのだが、その内容を具体的に聞いてみると、トイレ以外の場所で排泄を […]

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神経の話
特発性てんかんの管理の際の原則:血中濃度の定期的な測定と減薬しない説明

2歳齢のトイ・プードルは、特発性てんかんと診断され、抗てんかん薬を服用していた。1年間、発作は出ていなかった。そこで、飼い主の負担を勝手に想像して、よかれと思って、減薬を提案した。薬の量を25%だけ減らした。3週間後、発 […]

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行動の話
ツールとエールを携えて、飼い主とペットの長距離マラソンに伴走する。それが行動診療。

当院の行動診療を受けられる方は、事前にたくさん勉強されている。それだけ悩みは深刻なのだ。いろいろ調べて得た情報をもとに、ご家庭で懸命に対策をされたり、トレーニングの学校に通わせたり、奮闘されてきている。診察時には、満身創 […]

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神経の話
エネルギー利用の鍵となる「通貨」を補給すると、高齢な動物の生理・運動機能を高めてあげることができる。

17歳の柴犬は、右側に回るように歩き、左の前足は裏返って、手の甲を床に引きずっている。家では、フードを食べようとしても、距離感がつかめないようで、ついばむようにして口が床にぶつかるという。認知症、脳梗塞、脳腫瘍、加えて、 […]

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