ピクピクと腰の皮膚が波打つ猫。ピリピリとしびれが走っているのかもしれない。知覚過敏で猫自身も驚く。
朝、突然走り出したという、2歳齢の猫の体には、ある一つの徴候が見られていた。飼い主によれば、腰のあたりの皮膚がピクピクと動いていたというのだ。それを聞いたとき、ある疾患が思い浮かんだ。それを説明した上で、飼い主には、以降 […]
プードルの尾追い行動。飼い主の前向きな姿勢が改善をたぐり寄せる。初期対応はすでにしてくれていたようなもので、あとは薬物療法だけだった。
4ヶ月齢で迎えたころから、しっぽの方をしきりに気にする様子が見られていたトイ・プードル。成犬になってもその行動は治まらず、トリミングの後に、特にその程度がひどくなり、激しくグルグル回るようになってしまったとのことだった。 […]
アジソン病でふらついているのかと思ったら、爪がすり減っていてピンと来た。高齢の中・大型犬。忘れてはいけなかった、腰仙椎の異常。
アジソン病で通院している、高齢で中型の雑種犬は、立ち上がるときに、ふらつくとのことだった。定期的に血液検査で電解質を測定し、副腎ホルモンのバランスが大きく崩れていないことは確認していた。それでもふらつきがときどき現れる原 […]
パニックになった猫をきっかけにして、もう一頭の猫との関係性が悪化したが、文脈に沿った正当な方法をいくつか重ねることで、早く改善した。
2頭の猫の関係がこじれた。それは、ひとつのきっかけからだった。自宅から病院に連れて行こうとして、1頭をキャリーケースに入れたら、中でパニックを起こした。飼い主も慌てて、キャリーケースからすぐに出した。それを目撃したもう1 […]
認知症の犬に消炎鎮痛剤を投与する2つの理由。関節痛に対する鎮痛効果と、脳の炎症説に対する消炎効果。
夜中に急に立てなくなって、震えと夜鳴きが始まったミニチュア・ダックス。16歳。まっさきに、認知症を疑った。早速、抗酸化成分の入ったサプリメントを開始した。そうしたら、2週間で改善が見られた。このように、個体差はあるが、サ […]
犬の食べムラにどう対応するか。気にかけすぎることが逆効果になる犬もいる。毅然とした関わり方を身につけよう。
自宅では、フードをなかなか食べないとか、食べムラがあるとか、飼い主を悩ませているプードルが、ペットホテルにやって来た。「あんまり食べないです。」との言葉とともに、1週間預かった。 初日は、フードをあげてもすぐに食べず、し […]
心臓病の高齢猫が倒れた。だが、その症状は、神経病にも似ている。すべてのバランスをとりながらの管理が始まった。
夜間病院へ駆け込んだ飼い主は、18歳の猫を連れていた。診察の結果、血栓塞栓症と診断された。適切な処置を受けた後、翌朝、その足で当院へやって来た。到着した猫は、落ち着いていた。 両側の股動脈は触ることができた。詰まっていた […]
犬が犬とどう関わるかは、犬同士の触れ合いの中で、わかり合うもので、それを人間が犬に教えるということは、できないのかもしれない。
うちの犬は、散歩中や外出時など、他の犬を見かけると、走り出して向かっていこうとする。その様子からすると、表情はうれしそうだし、しっぽを振っているし、少なくとも、ネガティブな感情は見て取れない。興味があって、遊びたいのだろ […]
自律神経に作用する甲状腺ホルモンは、神経病を思わせる症状を現す。でも、その神経症状は、他の病気が原因になっていることもあり得る。
交感神経とか副交感神経とか、こういった自律神経に関わる疾患は、神経病を思わせる症状を見せる。喉元にある甲状腺という小さな器官は、ホルモンを作って、血液の中に流し込み、全身に行き渡らせる。この甲状腺ホルモンは、自律神経のう […]
犬は人間に嫌がらせをするか、を考えてみたが、本質はそこではないことに気付いた件。
診察のときに、「うちの犬、嫌がらせをするんです。」と相談を受けたことがある。犬が嫌がらせをするとは、考えたこともなかったので、本能的に引っかかるものがあったのだが、その内容を具体的に聞いてみると、トイレ以外の場所で排泄を […]