吠える犬。エネルギー発散不足を解消し、不安や恐怖の感情を軽減する。
スケジュールを立てる能力を持っている動物は人間だけなのだそうだ。誰と会う、何をする。未来を計画して期日を決める。これが人間と他の動物を分ける特徴の一つらしい。他の動物は先を見越した行動はとらないとされている。ただし、「予 […]
高齢な犬の様子の変化を飼い主は老化と思うことがほとんどだ。脳神経系の老化と病気を分けるものとは?
急にうつむき加減になって、グルグル回って食欲がない。いつもと違う様子。動きに俊敏さがない。今まで診察台の上では嫌がってすぐに飼い主に飛びついていたのに、全く抵抗しない。こういったことはたまにある。 他にも顔が片側だけに向 […]
犬の尾追い行動。早めに気づいて飼い主の関わり方を適切に変えることが将来の問題行動を防ぐことに役立つ。
飼い主からのちょっとした相談という形で尾追い行動の質問を受けることがある。ぐるぐるとしっぽを追いかける行動。尾追い行動は柴犬で見かけることが多いが、それ以外の犬種でもときどき見かける。 尾追い行動の原因を絞り込むためには […]
首がピクピク頚部痛。薬で軽快してもX線検査でわかることは少ないので、疾患が潜んでいる可能性を飼い主に伝える。
犬自体は静かにしているのに首の皮膚だけがピクッピクッとリズミカルに動く。これをミオクローヌスという。「首がピクピク」は「頚部痛」というキーワードを連想させる。身体検査で手足に麻痺はない。X線検査では明らかな異常は見られな […]
常同行動は不安や葛藤、高揚といった感情がきっかけになる。薬物と行動療法で神経回路の再構築と行動修正を目指す。
手術後に患部をしきりに気にするようになる犬は、元々デリケートなことが多い。窓の外に見える鳥、インターホンの音、来客。様々な刺激がスイッチとなって吠える。吠えることで嫌なことを排除できた成功体験が拍車をかけるのかもしれない […]
脳幹の病変は油断できない。生命の危機の可能性をしっかりと伝えつつ、少しでも緩和できるように薬を使っていく。
脳をブロッコリーに例える。ブロッコリーの濃い緑色の部分はつぼみだ。そこから薄緑色の茎がつながっている。つぼみを大脳、茎を脊髄に例えると、つぼみに接する茎の部分は脳幹である。脳幹は、視覚、聴覚、呼吸、心拍、意識など、生命維 […]
前に進みたいけど進めない。散歩中の犬の葛藤。犬とすれ違うときにどう対処すればよいか。
犬の散歩中、遠くから同じように犬の散歩をしている人がこちらに向かってくる。このままだと至近距離ですれ違うはずだ。こっちの犬の耳が前に向く。前方に注目しているのがわかる。目の色が変わった。あっちの犬にロックオンだ。 前のめ […]
見た目は皮膚病でも皮膚の異常感覚や行動の問題のこともある。神経に作用する薬で落ち着かせる。
自分の皮膚を激しく咬む猫。ひどいときは患部の皮膚がベロリとめくれる。ノミがいれば駆除をするが、それでも症状は治まらなければ細菌性の皮膚炎の可能性に対して抗生物質を投与する。それでも変わらないときは、アレルギーか神経の疾患 […]
家庭に子どもが増えたとき、犬の心身に起こる変化。新たな秩序に慣れるまで、待つ心構えが必要だ。
家庭に人間の子どもが新たに生まれて加わることは、犬にとってはおおきな環境変化だ。今までいなかった別の生き物が突然家の中にいる。元々不安感が強くて怖がりな性格の犬であれば、この変化にすぐにはついていけないことが多い。 しか […]
抗てんかん薬の始め時を迷うことがある。そんなときは、点鼻薬を常備してもらえれば飼い主も獣医師も安心できる。
てんかんに対して投薬を勧めるかどうか迷うのはこんなときだ。中年齢の犬。今まで1年に1回程度の発作が起きていた。それが先月発作を起こし、そして昨日から今朝まで落ち着かない様子で小刻みに震えて歩き回る。この行動は以前にも発作 […]