「咬まれた!」は本当なの!? 犬が伝えたいことと、人が勘違いすること。
カプッ、カプッと飼い主の手に歯を当てる。これは遊びを誘っている動作だ。きっとしっぽは上がって体は跳ねるように動いているはずだ。うれしそうな、ポジティブな感情が見て取れる。その合図がわかれば飼い主は犬と遊んであげることができるので、犬は満足、飼い主は犬の喜ぶ姿を見てともに満足というわけだ。
ところが、このときの犬の表情はしかめっ面だったり、犬歯をのぞかせたりして、必ずしも一目でわかるうれしそうな表情ではないことがある。険しい表情で咬まれた!と捉えてしまうと話は全く逆になる。飼い主によっては叱る、押さえつける、といった対応を取りかねない。まぁ、攻撃だとしてもこの対応は絶対にまずいのだが。
遊びの誘いで歯が当たったとしても、小型犬であれば皮膚に傷がつくほどではないが、中型以上の犬の場合は傷がついて血が流れることもある。人によっては内出血を生じたり腫れたりすることもあるかもしれない。ダメージだけを見ればどうしても衝撃が大きいと感じられてしまうので、「咬まれた!」とシリアスな受け止め方になるかもしれない。
遊びの誘いか、攻撃か。ここを取り違えるとその後の犬との生活は楽しくなってしまう。そのままの関わりをずっと続けると関係性はこじれ、いよいよ攻撃性が芽生えてくることがある。ひとえに勉強不足の結果である。犬のボディランゲージを実践とともに学び続け、人間側の勝手な思い込みを払拭する。犬との幸せな生活は、日々の知識の更新の先にしか得られない。

