「発作」とは、「けいれん」のことだけではない。
「てんかん」とは、簡潔に言えば、『いろいろな原因で、“てんかん発作”を繰り返す慢性の脳の病気』ということになる。
では、“てんかん発作”とは何か。その前に、そもそも「発作」という用語はどういう意味か?犬の「てんかん」を定義する国際獣医てんかん特別委員会(IVETF)の論文では、以下のように説明されている。
「突発的に生じ、短時間で終息する一過性の、いかなるイベントにも用いることができる用語である。それは、必ずしもてんかん性を意味しない。」と。つまり、「突然起こってすぐ収まること」といった意味になる。そして、この「発作」という用語の適用範囲は、てんかんに限らないそうだ。だから、心臓「発作」とか喘息「発作」とかでも使われるわけだ。
以上を踏まえると、「てんかん発作」とは、「慢性の脳の病気の症状が突然起こって、すぐ収まること」。おおむねこんな風に言い換えることができる。さて、その「症状」には、どんなものがあるか。別の機会に紹介したい。