おなかの毛が薄い猫。何かストレスを感じているのかもしれない。猫同士の関係性を見極めて、生活環境に手を加える。
おなかの毛が薄い猫は珍しくない。脱毛部位が円形だったり楕円形だったり、胸や太ももにまで広がっていることもある。たいがいが舐めている。皮膚が赤いときは舐めて軽度な炎症を起こしている。舐性皮膚炎だ。泌尿器や消化器の症状がなけ […]
このフラフラは何が原因? 同時に見られる症状が斜頸や眼振だけであれば、その運動失調は前庭性だ。
体の左側を下にして診察台の上に横たわる高齢犬。磁石でもくっついているみたいだ。起き上がろうにも吸い付いて離れない。抱き直して右下にするともがいてパニックになる。再び左下にすると静かになる。左下がしっくりくるらしい。もしや […]
攻撃性が強い犬。薬物療法とトレーニングを組み合わせて改善を目指す。
うなる、吠える、咬むという問題行動がとても強い場合、最初から薬を処方することがある。同時に、吠えていないときの報酬を増やすとか、コマンドを出すとか、行動修正法を試すこともある。そして、自宅で飼い主自身がどのように対応すれ […]
戦慄が走る、パグの神経症状。パグ脳炎が少しでも脳裏によぎるなら、積極的に精査に走るべし。
他にもヨーキーやマルチーズ、ポメラニアンなどの小型犬種に発生することはあるのだが、パグ脳炎という用語は、かつてパグに集団発生したからなのか、それとも語呂がいいからなのか、有名である。その実態は、壊死性髄膜脳炎である。自己 […]
脈絡のない意味不明な行動。その意味は? きっかけは? そして、放置するとどうなるか?
好きな人に会って、楽しく夢中になれる時間を過ごす。でも、それは永遠には続かない。いずれは離れなければならない。後ろ髪を引かれながら、おとなしく飼い主に連れて行かれる。車で出かけるのはウキウキするが、散歩となれば話は違う。 […]
物音に対して敏感過ぎる猫。それが異常行動に伸展する場合には聴原性反射性発作を疑う。
キビキビして見るからに活動的な猫はその視覚や聴覚も鋭いことがあり、例えば、ビニールのガサガサ音や家族の人の素早い動きなどに驚く。このように、引き金は視覚刺激と聴覚刺激だ。刺激に対してピキーンと一瞬にして神経が高ぶる。瞳孔 […]
野性の血が濃いベンガル。それゆえに問題行動が現れやすい。矯正はできないので、ともに暮らすときはすべてを受け止めよう。
当院の行動診療では、野生の猫種に近縁な猫は、品種の特性上、期待する効果を得られないかもしれないので、その点を了承いただいた上で受診を検討していただいている。「野生の猫種に近縁」とは、野生猫とイエネコの混血種のことだ。例え […]
ガクガクガクッ。電撃的な体のビクつきは、ミオクロニー発作を疑え!
腰を抜かす、プルプル震える、グルグル回ってバランスを崩してへたり込む。これだけでは原因が何かはなんとも言えないが、これが、ガクガクガクっと体が小刻みに上下に揺れて尻もちをつく、という表現になれば、ピンと来る。さらに、光を […]
排尿でも排便でも、トイレの失敗は生きにくさの表れなのかもしれない。猫の暮らしぶりから心模様を察してあげよう。
猫がどの程度ストレスを感じているかは、飼い主にはわからないことが多い。いつもと変わらないけど…、そんな風には見えないけど…。診察室で飼い主からこのような言葉をよく聞く。しかし、猫自身はサインを出していることがある。その一 […]
てんかん診療の進め方。厳密な診断基準に沿いながら、飼い主の感情を組み入れる。現場で役立つカスタマイズ。
1ヶ月間隔で2回、犬が発作を起こしたが、どう考えればよいかとの相談を受けた。てんかんの可能性はあると答えた。他の原因もあるかもしれないが、てんかんではないとは言えない。他の原因も頭の片隅に置きつつ経過を見守るのだ。基準か […]