神経の話
猫に見られる典型的なてんかん発作。神経過敏になった後、走り出し、倒れて全身の激しいけいれんを起こす。正しい薬の使い方で緩和する。

野良猫が幼齢期に保護されて、その後けいれんを起こすようになることはときどきある。何度も繰り返している場合は、てんかんだろう。つまり、慢性の脳疾患ということになる。猫のてんかんの定義や分類は犬と一緒なのだが、細かいところを […]

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行動の話
犬に原因を求めるのではなく、まずは自分を見つめよう。犬の問題行動と飼い主のパーソナリティとの関連性。

犬の行動はしつけや環境だけでなく、飼い主の性格や態度にも大きく影響を受けることが多くの研究で示されている。特に、犬の問題行動(吠え、攻撃性、分離不安など)は、飼い主の性格や接し方によって増減することがわかっている。ここで […]

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神経の話
超高齢猫のけいれん。鼻のふくらみからリンパ腫を疑った。脳転移しても緩和ケアで穏やかな最期を迎えられる。

薄明りのリビングは、暖気で満たされていた。ストーブから伝わる熱が冷気をまとった体を包んでくれる。目線の先にあるソファの上に、キジ色の猫が毛布をまとって横たえている。ストーブを通り過ぎ、そばまで寄ってしゃがみ込む。毛布の下 […]

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行動の話
犬は一定の生活リズムに安心するので、状況が変化しても、飼い主は冷静に振る舞うようにするとよい。

犬は社会性のある動物なので、愛着を感じる人の行動の変化に敏感だ。人間が自宅で過ごす時間が長くなったり短くなったり、そういったことは戸惑いの原因となって犬の精神状態に多大な影響を及ぼす。例えば、飼い主が自宅にいる時間が長い […]

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神経の話
体調が悪くてふらつくことは、犬にも猫にも起こることはある。まずは全身状態を把握しよう。

体調がすぐれなくてふらつくことは人間ではあるだろう。立っていられなくてしゃがみ込む。こういったことは犬や猫でも起こるのだ。4足歩行で踏ん張ることができるので、人間のように倒れることはないからわかりにくいかもしれない。手足 […]

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行動の話
ミオクロニー発作の症状にはさまざまなタイプがある。行動の問題のように思えても、投薬を開始した方がいいこともある。

ミオクロニー発作を持つ犬が行動の問題とも受け取れる症状を表すことがある。ミオクロニー発作とは、電気が走ったかのように筋肉が短く収縮を繰り返す形で現れるてんかん発作である。ビクビクとかガクガクとか、体が小刻みに震える。 こ […]

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一般診療
猫の便に血が付く。このちょっとした症状をどう考える? その原因と対処法。

猫に痔があるかと言われれば、ない! とは言い切れないのだが、あるとしたら便秘の猫に起きるだろう。猫の便秘にはよく遭遇する。でも、そうではない猫に痔を思わせるような症状が現れることはよくある。それも若い猫に。高齢な猫なら腫 […]

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神経の話
発作が減らない! 変えるか、増やすか、薬の調整。正しいのはどっち?

てんかんの薬を飲ませていても、1ヶ月のうちに2~3回発作が起きているというとき、どう考えればよいか。治療目標としては発作を3ヶ月に1回程度に減らしたいので、薬の量が足りないか薬を追加するか、まずはこのどちらかを考える。 […]

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行動の話
おなかの毛が薄い猫。何かストレスを感じているのかもしれない。猫同士の関係性を見極めて、生活環境に手を加える。

おなかの毛が薄い猫は珍しくない。脱毛部位が円形だったり楕円形だったり、胸や太ももにまで広がっていることもある。たいがいが舐めている。皮膚が赤いときは舐めて軽度な炎症を起こしている。舐性皮膚炎だ。泌尿器や消化器の症状がなけ […]

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神経の話
このフラフラは何が原因? 同時に見られる症状が斜頸や眼振だけであれば、その運動失調は前庭性だ。

体の左側を下にして診察台の上に横たわる高齢犬。磁石でもくっついているみたいだ。起き上がろうにも吸い付いて離れない。抱き直して右下にするともがいてパニックになる。再び左下にすると静かになる。左下がしっくりくるらしい。もしや […]

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