神経の話
このフラフラは何が原因? 同時に見られる症状が斜頸や眼振だけであれば、その運動失調は前庭性だ。新着!!

14歳の小型犬ミックスは、体の左側を下にして診察台の上に横たわっている。磁石でもくっついているみたいだ。起き上がろうにも吸い付いて離れない。抱き直して右下にすると、もがいてパニックになる。再び左下にすると、静かになる。磁 […]

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行動の話
ダックスの本気咬み。薬物療法とトレーニングを組み合わせて、双方の折り合いをつけながら、改善を目指す。

行動診療を始めて9ヶ月ほどが経った3歳のダックスは、診察室の中で吠える頻度が減った。問題とされる行動は、うなる、吠える、咬む。当院で行ったことは、抗不安薬の処方と、吠えていないときにごほうびのボーロをあげることだ。9ヶ月 […]

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神経の話
戦慄が走る、パグの神経症状。パグ脳炎が少しでも脳裏によぎるなら、積極的に精査に走るべし。

他にもヨーキーやマルチーズ、ポメラニアンなどの小型犬種に発生することはあるのだが、パグ脳炎という用語は、かつてパグに集団発生したからなのか、それとも語呂がいいからなのか、有名である。その実態は、壊死性髄膜脳炎である。自己 […]

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行動の話
2 歳の柴犬が激しく口元を掻く。この行動の意味は? きっかけは? そして、放置するとどうなるか?

好きな人に会って、楽しく夢中になれる時間を過ごす。でも、それは永遠には続かない。いずれは離れなければならない。後ろ髪を引かれながら、おとなしく飼い主に連れて行かれる。車で出かけるのはウキウキするが、散歩となれば話は違う。 […]

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神経の話
物音に対して敏感過ぎる猫。それが異常行動に伸展する場合には、聴原性反射性発作を疑う。

5歳の雑種猫は、物音に敏感だ。例えば、ビニールのガサガサ音。それと、家族の人の素早い動き。このように、引き金は視覚刺激と聴覚刺激だ。その刺激に対する反応が鋭すぎるのだ。ピキーンと一瞬にして神経が高ぶる。瞳孔が開いて殺気立 […]

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行動の話
野性の血が濃いベンガル。それゆえに問題行動が現れやすい。矯正はできないので、ともに暮らすときは、すべてを受け止めよう。

当院の行動診療では、野生の猫種に近縁な猫は、品種の特性上、期待する効果を得られないかもしれないので、その点を了承いただいた上で、受診を検討していただいている。「野生の猫種に近縁」とは、野生猫とイエネコの混血種のことだ。例 […]

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神経の話
ガクガクガクッ。電撃的な体のビクつきは、ミオクロニー発作を疑え!

14歳のトイ・プードルは、てんかんの症状があるとのことで来院した。腰を抜かす。プルプル震える。グルグル回ってバランスを崩してへたり込む。おおまかにそんな訴えだった。普通、この症状を聞いて、てんかんとの考えにはなかなか至ら […]

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行動の話
排尿でも排便でも、トイレの失敗は、生きにくさの表れなのかもしれない。猫の暮らしぶりから心模様を察してあげよう。

猫がどの程度ストレスを感じているかは、飼い主にはわからないことが多い。いつもと変わらないけど…。そんな風には見えないけど…。診察室で飼い主からこのような言葉をよく聞く。しかし、猫自身はサインを出していることがある。その一 […]

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神経の話
てんかん診療の進め方。厳密な診断基準に沿いながら、飼い主の感情を組み入れる。現場で役立つカスタマイズ。

1ヶ月間隔で2回、犬が発作を起こしたが、どう考えればよいかとの相談を受けた。てんかんの可能性はあると答えた。他の原因もあるかもしれないが、てんかんではない、とは言えない。他の原因も頭の片隅に置きつつ、経過を見守るのだ。基 […]

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行動の話
目の色を変えて吠え続ける犬。この興奮をどう鎮めるか。素質や特性をつかんで、適切な薬物療法を施す。

犬が吠え続ける、興奮し続けるといったように、ある行動が許容範囲内でおさまらずに、異常なまでに持続してしまう場合、脳内の一部の神経回路の異常が原因であることが報告されている。動物が何かの行動を起こすときには、神経の細胞に電 […]

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