基準値内でも下がってきたら、要注意!知っておくべき抗てんかん薬の耐性発現。

11歳のチワワが、1年ぶりにけいれん発作を起こした。ずっと安定していたところに突然の報告だった。すぐに、いつも飲んでいる薬に加えて別の薬を追加した。けいれんを抑える作用が早く現れる、頓服で使える薬だ。1年前に大学病院を受診してもらっていて、特発性てんかんと確定診断がついていた。

なので、それに由来する発作がこのタイミングで起きた可能性を第一に考えた。もちろん、年齢から言えば、その他の原因がこの1年で新たに生じた可能性も否定はできないが、ひとまずそれは置いておく。発作がこの1回でしばらく治まって、また3ヶ月以上間隔が開くのであれば、特発性てんかんとしては許容範囲内の頻度だ。

元々飲んでいた薬の血中濃度を測ってみた。1年前の数値は基準値の上限ギリギリ。今回はその半分まで下がっていた。前提として、自宅では確実に投薬できている。耐性。もしかしたら、体が薬に慣れてきたのではないか。薬用量が足りなくなって、今よりも多い用量でないと効かなくなったのかもしれない。

薬の量を増やした。発作はゼロを保ちたいものだ。定期的に血中濃度を測定して、数値が参考基準値の範囲内にあったとしても、これまでよりも下がっていれば、その段階で薬を増やして、積極的に安定を作り出すべきなのだろう。