認知症の犬に消炎鎮痛剤を投与する2つの理由。関節痛に対する鎮痛効果と、脳の炎症説に対する消炎効果。

高齢な犬で急に立てなくなったり、震えと夜鳴きが始まったりというと、まっさきに認知症を疑う。早速抗酸化成分の入ったサプリメントを開始すると改善が見られることがある。このように、個体差はあるが、サプリメントで短期間に効果が現れることもあるので、もう遅いかもと思っても諦めることはない。可能性にかけてサプリメントを開始することは無駄ではない。

ただし、サプリメントには限界がある。歩き方が良くなって順調だと思っていても、夜に眠らないで吠え続けるといったことも起こり得る。元に戻ってしまうようなこともある。あるいは、体のどこかが痛いということも同時にあるかもしれない。

高齢になると身体機能も衰えてくるので、関節炎が起きていたり関節の可動域が狭くなっていたりするなど、体が痛くてうまく動かすことができずにイライラして吠えるということがある。いずれにしてもこういったときは別の薬が必要となる。睡眠導入剤とか消炎鎮痛剤である。

認知症は、脳の萎縮が主な病態なのだが、脳に炎症が起きているという説もあるので、消炎鎮痛剤が認知症の進行を遅らせるかもしれないとも言われている。体の痛みがあればそれも緩和しつつ、両方の対策を取りながら経過を見守る。