エネルギー利用の鍵となる「通貨」を補給すると、高齢な動物の生理・運動機能を高めてあげることができる。

回りながら歩き、前足が裏返って甲を床に引きずる。フードを食べようとしても距離感がつかめないようで、ついばむようにして口が床にぶつかる。こんな症状が高齢な犬に見られたら、認知症、脳梗塞、脳腫瘍、加えて、運動機能の低下の可能性考える。

体の中には「エネルギーの通貨」と例えられる物質がある。地球上の生物の体中に広く分布する分子で、生物の細胞はこのエネルギーの通貨を経由して、物質のエネルギーを利用している。筋肉にしても、心臓にしても、脳にしても、消化管にしても、肝臓にしても、生命を維持するためにはエネルギーが必要だ。

加齢によってこのエネルギーの通貨は減少する。ということは、エネルギーの通貨を外から与えてあげたら、エネルギー利用が促進して全身が活性化するはずだ。という理屈で、このエネルギーの通貨は薬として存在している。服用後、動きはぎこちないくても元気になることがある。

脳血流が改善し、筋肉の収縮力が増強し、体内の代謝活性が高まるのだろう。根本的な解決に迫る手段ではないかもしれないが、高齢で生理・運動機能が低下した動物にとっては、少しは体を楽にする良い方法なのかもしれない。