口部顔面自動症。引きつったり、ピクピクしたり、猫のけいれんは顔から始まることがある。

状態の安定している、てんかんを持つ若い猫が発作を起こす。猫の特発性てんかんは5割以下。若くても構造的てんかんは十分に考えられる。抗けいれん薬の血中濃度を測定して、上限まで増量できる余地があるかを評価する。さらに、脳脊髄液検査や脳MRI検査へ進むことが望ましい。

さて、猫のてんかんは、定義や分類、発作型は犬と同じだが、犬とはまるっきり異なる部分もある。猫には、特徴的な発作型や症候群が存在することが知られていて、扱う際には、完全に別次元のものと考えた方がよい。猫に見られる発作のタイプ。けいれんが起きる前に、瞼や口元がひきつり、耳が後方へ反り返る。口部顔面自動症だ。

これは、猫側頭葉てんかんと呼ばれる発作型の前段階とされている。つまり、顔面にひきつけが起きたあとに、全身のけいれんに発展する。脳の海馬や偏桃体といった場所が、発作の焦点らしい。顔面の症状だけで治まることはあるが、それでも発作を起こしていることに変わりないので、やはり薬用量の増加とともに、精密検査を提案しなくてはならない。