ふだんの関わり方を見直そう。猫の問題行動と飼い主のパーソナリティとの関連性。
「うちの猫、噛んだり引っかいたりするんです…」、「トイレを失敗して困っています」。よく聞かれる猫の問題行動だ。実はこうした行動の背景には、猫自身の気質だけでなく、飼い主のパーソナリティも関係していることが最近の研究で少しずつ明らかになってきている。
猫はとても敏感な動物である。人間の言葉だけでなく、表情・声のトーン・動作などから飼い主の気持ちや空気を察して行動している。例えば、飼い主が神経質で心配性なタイプの場合、猫がストレスを感じやすくなり、「隠れる」、「粗相をする」、「攻撃的になる」といった行動が見られることがある。
人間が「猫に合わせている」と思っている一方で、実は猫たちも飼い主の性格に合わせて行動を調整している。猫は繊細である。飼い主の関り方が許容範囲を超えて過干渉に感じたり、逆に寂しいと感じたりすると、人間にとって困った行動を起こすことがある。
しかしそれは「困ったこと」ではなく、「伝えたいこと」の表れなのである。自分自身の性格傾向や無意識のふるまいを振り返って、穏やかに、寛容にを心がけ、猫がリラックスし、甘え、スキンシップをしてくれるようなポジティブな行動を増やしていくようにするべきなのである。