犬の尾追い行動は完治はしないが適切な薬と管理でコントロールできる。生涯にわたる飼い主の関わりが不可欠だ。

犬の尾追い行動は幼齢期から見られることが多い。自分の尾を気にする仕草、そしてクルッと回る。不快や葛藤を感じたときにもその行動をすることがあり、次第に悪化するケースもある。MRIまで含めた検査ではっきりとした原因がつかめない場合は、ひとまず器質的な病変はないと判断して行動学的なアプローチをする。

しかし、MRIは形の異常はわかるが機能の異常はわからない。腰やしっぽの脊髄の形が正常でも、ピリピリするとかしびれるとか感覚の異常はあるかもしれない。なので、薬を同時に使う。不快や葛藤を感じるハードルを薬で上げることができれば、そもそもそういった感情を生じさせないようにすることは少しはできる。

状況を細かく並べて整理して、きっかけと思われる出来事やシチュエーションを洗い出す。まず不快や葛藤を生じる環境を避ける。尾追いの予兆の段階で中断が可能かどうかで脳疾患を除外する。尾追い行動を増強するような関わりをしない。細かな対応は犬ごとにカスタマイズする。

尾追い行動は身体疾患との鑑別が特に重要で、現実的には切り分けられないことも多い。薬を適切に使いながら個別にプログラムを設計して行動修正を実施していく。犬の一生にわたって折れることのない飼い主の前向きな姿勢が必要不可欠だ。