犬が犬とどう関わるかは、犬同士の触れ合いの中でわかり合うもので、それを人間が犬に教えることはできないのかもしれない。
犬が散歩中などに他の犬を見かけると走り出して向かっていこうとする。その様子からすると表情はうれしそうだし、しっぽを振っているし、少なくともネガティブな感情は見て取れない。興味があって遊びたいのだろうと解釈できる。でも、咬みついてしまうかもしれないというちょっとした疑念が瞬間的によぎる。
他の犬との関わり方がわからないのかもしれない。遊びたいのだとしても、いきなり全速力で走り寄って来られては、相手の犬にしてみればかなり驚くはずだし、距離の詰め方がいきなりすぎて「ヤバい奴」と思われるに違いない。
たとえ遊びたくて駆け寄っているのだとしても、怪我をさせてしまうかもしれない。それは実際に触れ合わせなければ確認ができない。犬が犬と関わる、その方法を犬に教えるのは、おそらく人間では限界があるのだろう。犬同士でわかり合うしかない。
人間は幼稚園や保育園から人間の輪の中に入って、小学校、中学校、高校、専門学校、大学と学びながら揉まれていく。犬にもそういう場が当たり前にあってもいいはずだ。犬の輪の中で犬社会を学ぶ。群れで生きる動物だからこそ実現できる、社会性を獲得する場。