猫の過剰なグルーミング。毛が薄くなってきたら、獣医師と飼い主は役割を分担して、原因と対策を一緒に考えよう。

猫の体の毛が薄くなる。お腹や内股、腕に見られることが多い。きっとしつように舐めているはずだ。かゆみとかストレスとかを原因として考えるわけだが、ストレスと一口に言っても範囲が広い。おおもとが何かの病気であることもある。例えば歯肉炎や口内炎があって、その痛みがストレスだとか。

一見関係がないような身体所見や検査結果があったとしても、それに対して猫自身がストレスを感じているかもしれない。逆に思いのほか感じていないかもしれないのだが、軽く考えずに一つずつ可能性をつぶしていく必要はある。かゆみもそのうちの一つ。

あるいはストレスの対象が家族や同居動物、環境であることもある。舐めているのを家族が注意するとかして、中断させている。それと人間の関わり方。構い過ぎれば放っておいてほしいと思うはずだ。逆に何もすることがなくて暇とか退屈とかいうこともある。猫は人間と違ってスマホもテレビもゲームもない生活。単独飼育なら一人で何もすることがないということもある。かと言って同居動物がいればその相性が悪いとかプライベートスペースがないなどでストレスを感じることもある。

様々な要因が絡み合って実に複雑である。獣医師は常に冷静に偏りとか思い込みを排除しながら病気がないかどうかを見極める。飼い主は自宅で猫の様子を細かく観察して、どういう状況で体を舐めているのかを把握する。お互いに情報を持ち寄ってシェアして解決へ向けて協力することが大切なのだ。