この症状は、ふるえ? けいれん? てんかん?
気になったり、困ったりしたときは、ご相談ください。
ピクピク、ビクンビクン、ブルブルブルといったような、体の一部の細かい「ふるえ」。最近、増えてきたけど、大丈夫かな?「けいれん」なのかな? 「てんかん」なのかな?と気がかりではありませんか?
怖いとか、不安とか、心理的なことでふるえることもありますし、脳をはじめとした神経の異常が原因でふるえることもあります。
当院は、犬と猫の神経疾患と問題行動の診療を行っています。
神経と行動の両方向からアプローチして、気になる症状の解決を目指します。
頭から手足の先までの、全身の強い「ふるえ」の場合は、緊急性のある「けいれん」かもしれません。すぐに動物病院を受診しましょう!
当院では、初期診断と投薬治療を行います
症状を撮影した動画をお持ちいただければ、それを参考にお話を伺い、まずは、考えられる原因をいくつか絞り込みます。そして、身体検査と神経学的検査を行い、治療の方向性を相談させていただきます。かかりつけの動物病院さまで血液検査を済まされていらっしゃる場合は、検査の結果表をお持ちください。
ペットが高齢ですと、二次診療施設でさらに多くの検査をすることをご心配される方もいらっしゃると思います。それぞれの飼い主さまのご意向に沿いながら診療を進めていきますので、すぐに投薬治療を始めたいといった場合は、お申し付けください。
アフターフォローをしっかり行います
初期診断の後、さらに詳しい検査が必要と判断され、飼い主さまがご希望された場合は、二次診療施設をご紹介しています。紹介先での診療を終えた後は、その指示に従って、投薬治療や経過観察をするなど、アフターフォローを行います。
[ 診察のフロー ]
その他の症状のご相談もどうぞ
神経疾患では、ふるえやけいれん以外にも、さまざまな症状が現れることがあります。気になる方は、ご相談ください。
歩けない、ふらつく、つっぱる、傾く、麻痺、意識がはっきりしない、体を痛がるなど
認知症の治療
犬や猫の認知症は認知機能不全症候群ともいい、ペットの寿命が延びたことで増えています。高齢化にともなって、認知する力や刺激に対する反応が低下したり、いったん学習した行動や運動ができなくなったり、記憶が曖昧になったりします。重度になると、いっしょに暮らすことが難しくなることもあり、飼い主様を悩ませる病気の一つです。当院では、所定の評価基準にしたがって診断し、環境の整備や行動修正、食事療法、薬物療法、介護など、生活の質を維持できるように、対策を検討します。
てんかんの治療
てんかんは、脳の細胞が過剰に興奮して発作を繰り返す、慢性の脳の病気です。代表的な症状として、痙攣(けいれん)が見られたり、ガクガク、ブルブル震えたりすることがあります。当院では、国際標準の診断基準にしたがって、犬の特発性てんかんを診断します。猫の場合も同様です。発作が起きた際の対応の仕方、お薬の使い方をレクチャーし、必要に応じて、追加の検査のために、適切な診療施設をご紹介します。
その他の脳神経疾患の対応
専門医療機関への窓口として、
初期診断とアフターフォローを行います
認知症・てんかん以外の脳神経疾患の診療もお受けしています。
当院ではまず初期診療を行い、CTやMRI、電気生理学的検査といった高度な検査や外科手術が必要な場合には、適切な診療施設をご紹介しています。紹介先での診療を終えた後、当院では指示に従い投薬治療や経過観察を行うなど、アフターフォローを行います。
患者様にとっては、専門医療機関は遠方であったり、敷居が高いと感じられることがあります。そこで、当院は身近な脳神経疾患診療の入り口としての役割を担います。初期診療後、そのまま当院で内科的管理をするか、他の診療施設を受診いただくかについては、飼い主様のご意向により選んでいただけますので、お気軽にご相談ください。
脳神経疾患にはこのような病気があります
脳疾患 | 遺伝性変性性疾患/キアリ様奇形/水頭症/髄膜炎/てんかん(特発性、構造的)/頭部外傷/認知機能不全症候群/脳炎/脳血管障害/脳腫瘍 |
脊髄疾患 | 外傷性脊髄損傷/くも膜憩室/脊髄炎/脊髄空洞症/脊髄係留症候群/脊髄腫瘍/脊髄軟化症/線維軟骨塞栓症/変性性脊髄症 |
脊椎疾患 | 環軸椎不安定症/脊椎奇形/脊椎腫瘍/尾側頚部脊椎脊髄症/変形性脊椎症/変性性腰仙椎狭窄症/類皮洞 |
椎間板疾患 | 椎間板脊椎炎/椎間板ヘルニア |
末梢神経疾患 | 外眼筋麻痺/顔面神経麻痺/喉頭麻痺/三叉神経麻痺/前庭障害/難聴 |
筋疾患 | 運動誘発性虚脱/筋ジストロフィー/重症筋無力症/咀嚼筋筋炎/多発性筋炎/ミオパチー |
受診前にお願いしたいこと
ご自宅での症状が分かるように
動画の撮影をお願いします
いつもと違う行動や神経症状の多くは、言葉で表現することがとても難しく、ご自宅での症状が病院では見られないことがほとんどです。そのため、緊急の場合を除いて、その症状をデジタルカメラやスマートフォンなどで動画撮影していただけると助かります。動画は診療する上でとても重要な情報となりますので、可能な範囲でご協力をお願いいたします。
当院で行う検査
当院では、以下の手順で初期診断を行います。確定診断については、状況によって紹介先の診療施設で行っていただくことがあります。
問診・一般身体検査・歩行解析
まずは、飼い主様から症状の詳細をお伺いします。その際、動画があれば拝見し、それも参考に診察を進めます。歩行異常の評価と、視診や触診、聴診といった一般的な身体検査を行います。
神経学的検査・整形外科学的検査
神経学的検査は、脳神経疾患が疑われる際に行う最も基本的で重要な検査です。専用の検査シートに沿って、視診や触診、打診を利用して、病変部位が体のどこにあるのか、進行はどの程度なのかなどを見極めます。特別な機器を必要としませんので、動物への負担が少なくて済みます。
整形外科学的検査も同様に、専用の検査シートに沿って、骨や関節、靭帯の異常がないかどうかを調べます。
血液検査
全身状態を把握するために行います。また、神経症状は脳神経疾患だけでなく、その他の疾患によっても引き起こされることがありますので、それらを除外する目的もあります。
X線検査
推定される病変部位の撮影を行います。骨折や脱臼などの整形外科疾患を除外します。脊椎腫瘍、椎間板脊椎炎、一部の椎間板ヘルニアを検出することができます。
追加検査
必要に応じて、尿検査、血圧測定、内分泌系検査を行います。
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